2010年7月3日土曜日

日本は現状維持が望ましい?

日本は成長しなくてもよい。 今のまま低金利、低成長が新自由主義派(ヘッジファンド)からすればそう思っているのではないだろうか。 NHKスペシャル「狙われた国債~ギリシャ発・世界への衝撃~」をみてそう感じた。 NHKは「新自由主義」の毒にあまり犯されていないようだ。  「民放」ではほとんど放送されない内容を取り扱ってくる。 民放では「CDS」という言葉を聞いたことがないが「CDS」について述べた。 
「ギリシャ」の財政危機ではこの「CDS」を利用して「ヘッジファンド」は巨額の富を得た。 ギリシャの財政破綻を演出したのは「ヘッジファンド」である。このNHKの番組のなかでその「ヘッジファンド」の社員が堂々と発言しているので間違いはない。
ヨーロッパ各国は「ヘッジファンド」の餌食にされないように「財政再建」をG20の共同声明としたが「日本」だけは「対象外」とした。 この理由としては「菅政権」があまりにも「経済」に対して無知であることをみんな知っているのが1つの要因だが、もう一つは日本の国債の使い道が「ヘッジファンド」を巨大化させた「張本人」であることも皆理解しているからである。
菅首相はもとより民主党議員から「CDS」という言葉を聞いたことがことがない。「CDS」について何人の議員が理解しているだろうか。 恐らく2~3名ぐらいか?情けない政党だ。話を元に戻そう。

「ヘッジファンド」で資金運用しているのはいったい誰なのか。それは日本の「年金管理団体」や「金融機関」である。
ご存知のように日本は長期にわたって「超低金利政策」を行なってきた。金融機関や年金管理団体は多くの人々から資金を集め、その資金を運用して利益を得るのである。 低経済成長の中金利は低下し、設備投資はほとんどされなくなった。「企業」が金融機関から「お金」を借りなくなった。その為日銀はさらに「金利」を低下させて貨幣流通を増やそうとしたが金融機関は「低利」で企業に融資するよりも「ヘッジファンド」に「お金」を回す方が効果的に資産運用出来る事に気がついた。
中小零細企業は資金繰りにあえいでいる。その最大の理由は金融機関が融資をしないからだ。
現在日本の借金の7割以上は金融資産であり、それらを「ヘッジファンド」で運用している。 「年金」「健康保険」「労災保険」などなど。 小泉が「郵政民営化」にこだわったのは郵便局が持っている巨額の「郵便貯金」を「ヘッジファンド」側から資金運用を頼まれた為である。

今「世界中」の経済を危機に陥れている「ヘッジファンド」の膨大な資金の多くは「日本のお金」であり「国債」を発行して作ったお金だ。 日本の巨額な「借金」に対しヨーロッパ各国が「対象外」としたのも「ヘッジファンド」が「財政破綻」のターゲットに「日本」を選ばないのも理由はここに存在する。

「消費税」を増税すれば「消費」は停滞し「経済」は成長などしない。金利は低いままだ。これこそ「ヘッジファンド」の新自由主義派が望んだ日本のあり方である。

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